スイス発のスポーツブランド「On(オン)」の勢いが止まらない。
独自のクッション技術「CloudTec®」による「雲の上の走り」はランナーを虜にする一方で、その洗練されたデザインはファッション界でも熱い視線を浴びている。
特に近年は、ラグジュアリーブランド「LOEWE(ロエベ)」とのコラボレーションや、世界的スタイリストとの共同開発など、ハイファッションとの親和性を高めているのが特徴だ。
本記事では、2026年現在、ランニングのパフォーマンスを求める人から、感度の高いファッショニスタまで満足させる、Onのおすすめモデル5選を紹介する。
👟ランニングシューズブランド『On』(オン)とは?
『On(オン)』は、2010年にスイスで誕生したスポーツブランドだ。「ランニングの世界を変える」という野心的な目標を掲げ、元トライアスロン選手のオリヴィエ・ベルンハルド氏ら3人の創業者が立ち上げた。
彼らが目指したのは「雲の上の走り」。シューズ製作の経験がなかった彼らが、庭の水撒きホースを輪切りにしてソールに接着したというユニークな試作品が、今日のブランドの原点となっている。
その革新的なテクノロジーとミニマルで機能美あふれるデザインから、『シューズ界のApple』とも称され、現在では世界50カ国以上、700万人を超えるランナーやファンに愛用されている。
近年ではランニング界にとどまらず、ファッションアイコンとしての地位も確立。2019年に投資家として参画したテニス界のレジェンド、ロジャー・フェデラーとの共同開発シリーズや、ラグジュアリーブランド「LOEWE(ロエベ)」とのコラボレーションなど、スポーツとライフスタイルの境界線を越えて進化を続けている。
👟Onのシューズを支えるテクノロジー
Onのシューズが特別である理由は、特許技術を含む独自のテクノロジーにある。ここでは代表的な4つの機能を紹介する。
雲の上の走りを実現 “CloudTec®”
Onの代名詞とも言える特許技術。ソールに並ぶ空洞のあるパーツが、着地の瞬間に垂直方向と水平方向の両方に圧縮されることで、ランニング時の衝撃を驚くほどソフトに吸収する。
さらに、足が地面から離れる瞬間にはパーツが硬化して元の形に戻り、強力な反発力を生み出して蹴り出しをサポートする。「クッション性」と「反発力」という相反する機能を融合させ、文字通り「雲の上の走り」を実現するシステムの根幹だ。
さらに速く、さらに前へ “Speedboard”
多くのパフォーマンスモデルにおいて、インソールの下に配置されているのが『Speedboard®』と呼ばれるプレートだ。ランナーが着地したエネルギーを、板バネのように曲がることで蓄え、蹴り出しの瞬間に爆発的な推進力(リターン)へと変換する。
なお、近年のモデル(CloudsurferやCloudtiltなど)では、後述する新技術「CloudTec Phase®」の採用により、あえてSpeedboardを搭載せず、軽さと柔らかさを優先する設計も登場している。
クッショニングと反発性を融合した “Helion™”
CloudTec®の機能を最大限に引き出すために開発された、On独自のスーパーフォーム素材。
一般的なフォーム素材は「軽量だが耐久性が低い」「クッション性はあるが反発がない」といったトレードオフの関係にあるが、Helion™はそのすべてを兼ね備えている。
軽量でありながら耐久性が高く、温度変化にも強いため、真冬の寒さや真夏の暑さでも変わらないパフォーマンスを発揮する。
最先端テクノロジーが生んだクッショニング “CloudTec Phase®”
『Cloudsurfer』や『Cloudtilt』に採用されている、Onの新たな主力テクノロジー。航空宇宙産業でも使われる「FEA(有限要素解析)」というコンピューターシミュレーション技術を用いて開発された。
最大の特徴は、ドミノ倒しのような連動性だ。着地から蹴り出しにかけて、ミッドソールが順繰りに美しく圧縮変形することで、これまでにないほど滑らかでシームレスな重心移動を実現している。Speedboardを使わずに推進力を生む、Onの「第2フェーズ」を象徴する技術だ。
👟自分に合う一足は? スペックの見方
Onのシューズ選びで重要となる4つのスペック用語について解説する。これらを理解しておくと、自分の目的(ランニング、街履き、立ち仕事など)に最適なモデルが見つけやすくなるはずだ。
1. クッショニング
着地時の衝撃をどれだけ吸収するかを示すレベル。
- 最大〜高め:雲の上を歩くような柔らかい感触。足への負担が少なく、長距離ランや普段履き、立ち仕事に最適。
- 低め:地面の感触が伝わりやすく、反応性が高い。スピードを出したいランナー向け。
2. ロードランニングのスタイル
走ったり歩いたりする時の「足の動き」をどうサポートするか。
- ニュートラル:自然な重心移動を促す設計。クセがなく、誰にでも扱いやすい。
- ローリング:つま先が反り上がった形状などで、体が自然と前に進むような推進力を生む。
- 安定感:足の左右へのブレを抑えるサポート機能が強い。初心者や足首が不安定な人に適している。
- スピード:反発力が高く、力強い蹴り出しが可能。レースやタイム向上を目指す人向け。
3. シューレース
- スピード(ゴム紐):Onの最大の特徴。伸縮性があり、紐を結ぶ必要がない。スリッポンのように脱ぎ履きできるため、日常使いに圧倒的に便利。
- 標準(普通紐):一般的な靴紐。ホールド感を細かく調整できるため、本格的なランニングや長時間のウォーキングにはこちらがおすすめ。
4. ドロップ
シューズの「かかと」と「つま先」のソールの高低差。
- 高め(7mm以上):かかとが高いため、アキレス腱への負担が少ない。かかと着地(ヒールストライク)になりやすい初心者や、普段履きに向いている。
- 低め(6mm以下):素足に近い感覚。足本来のバネを使いたいランナーや、ミッドフット〜フォアフット走法の上級者に向いている。
👟Onのおすすめランニングシューズ5選
①On Cloud 6(オン クラウドシックス)
スペック:
- シューレース:スピード(ゴム紐)
- ドロップ:8mm
- 参考価格:18,700円(税込)
特徴
Onのフラッグシップモデルである『Cloud 6』は、最初の一足としてこれ以上ないエントリーモデルだ。日常生活から軽いランニングまで幅広く対応する万能さが最大の魅力。防水対応の「Waterproof」モデルもあり、天候を気にせず履けるため通勤・通学用としても絶大な人気を誇る。
最大の特徴は「スピードレーシングシステム(ゴム紐)」だ。紐を結ぶ必要がなく、スリッポンのように脱ぎ履きが圧倒的に楽なため、普段履きや旅行用として手放せなくなるだろう。もちろん、通常のシューレースも同梱されているので、ランニング時にフィット感を高めたい場合は付け替えが可能だ。
スタイリッシュでミニマルなデザインは、スポーツウェアだけでなく、ナイロンパンツやスラックスなどのカジュアルスタイルにも違和感なくマッチする。
おすすめ
街履き、立ち仕事、旅行、ジム、軽いジョグ。
②On Cloudmonster 2(オン クラウドモンスター2)
スペック:
- クッショニング:最大
- スタイル:ローリング
- シューレース:標準(普通紐)
- ドロップ:6mm
- 参考価格:23,100円(税込)
特徴
その名の通り、On史上最大の「CloudTec®」を搭載した大ヒットモデルの第2世代。見た目のインパクトだけでなく機能性も怪物級だ。前作よりもクッション性が強化され、反発力も向上。その圧倒的な衝撃吸収性により、長距離ランやリカバリーランでも足が驚くほど疲れない。「モンスター級」の履き心地は、サブ3(フルマラソン3時間切り)を目指すランナーから、ファンランナーまで幅広く支持されている。
走ることはもちろん、そのクッション性は「歩く」シーンでも威力を発揮する。テーマパークや旅行など、一日中歩き回る日でも足の疲労感を軽減してくれるため、アクティブな休日の相棒としても最適だ。
おすすめ
フルマラソン完走を目指す人、膝や腰への負担を減らしたい人、旅行での長時間移動。
▶On Cloudmonsterの商品・価格(Amazon)
③On Cloudsurfer 2(オン クラウドサーファー2)
スペック:
- クッショニング:高め
- スタイル:ニュートラル
- シューレース:標準(普通紐)
- ドロップ:6mm
- 参考価格:20,900円(税込)
特徴
コンピューター解析によって生まれたミッドソール「CloudTec Phase®」を搭載した次世代モデル。最大の特徴は、Onの代名詞でもあるプレート「Speedboard®」をあえて搭載していないこと。これにより、ドミノ倒しのようにソールが変形し、つま先から踵にかけて驚くほど滑らかな重心移動(ローリング)を実現している。まるでクッションの上を流れるように歩く感覚だ。
前作に比べ耐久性とクッション性が向上し、261g(メンズ参考値)という軽量化も実現。アッパーには通気性の高いメッシュ構造を採用しており、長時間履いていても蒸れにくい。また、横幅が比較的広めに設計されているため、幅広の足を持つ日本人にとってもストレスフリーなフィット感を提供する。
おすすめ
ランニングを始めたい人、スムーズな走り心地を求める人、幅広のシューズを探している人。
④On Cloudzone(オン クラウドゾーン)
スペック:
- シューレース:標準(普通紐)
- ドロップ:8mm
- 参考価格:19,800円(税込)
特徴:
Onの原点とも言える初期モデルのDNAを受け継ぎつつ、現代的なテクノロジーとデザインで再構築した『Cloudzone』。特筆すべきはその「軽さ」だ。重量227gは前述したCloudsurfer 2と比べても圧倒的に軽い。見た目のボリューム感に反して非常に軽量で、一日中履いていても足への負担を感じさせない。
さらに注目すべきは、ゼンデイヤやセリーヌ・ディオンのスタイリングを手掛ける世界的スタイリスト、ロー・ローチ(Law Roach)と共同開発したプレミアムモデル『Cloudzone Moon』の存在だ。こちらは通常モデルより価格は高いが、よりファッション性を追求した素材使いとカラーリングが施されている。
「ランニングシューズ」の枠を超え、モードなファッションにも合わせられる一足として仕上がっている。
おすすめ:
トレンドに敏感な人、人とは違うOnを履きたい人、軽さを重視する人
⑤On Cloudtilt(オン クラウドティルト)
スペック:
- シューレース:スピード(ゴム紐)
- ドロップ:7mm
- 参考価格:23,100円(税込)
特徴:
『Cloudtilt』は、Onのライフスタイルシューズにおける新しいアイコンだ。Cloudsurferと同じ「CloudTec Phase®」をライフスタイル向けにチューニングして搭載しており、歩くたびにソールが順繰りに圧縮され、極上のクッション性を提供する。また、スピードレーシングシステム(ゴム紐)を採用しているため、着脱もスムーズだ。
このモデルのファッション性の高さは、ラグジュアリーブランド**「LOEWE(ロエベ)」とのコラボレーションモデルのベース**に採用されたことでも証明済みだ。
さらに、こちらもロー・ローチとの共同開発モデル『Cloudtilt Moon』がラインナップされている。通常モデルよりも高価格帯だが、洗練されたデザインはストリートからハイエンドなスタイルまで格上げしてくれる。
おすすめ:
一日中快適に歩きたい人、最新のトレンドを取り入れたい人、ロエベコラボでOnを知った人
▶On Cloudeclipseの商品・価格(Amazon)
✅️この記事のまとめ:機能美を履いて、街へ出よう
本記事で紹介した5足は、それぞれが「クッション」「軽さ」「ファッション性」など、明確な個性を持っている。
- Cloud 6: 迷ったらコレ。ゴム紐が便利な万能モデル。
- Cloudmonster 2: 最大級のクッションで、疲れ知らず。
- Cloudsurfer 2: 新感覚の滑らかな履き心地。
- Cloudzone / Cloudtilt: トレンド最前線のファッションアイテムとして。
Onの魅力は、世界記録を狙うトップアスリートを支える機能性を持ちながら、美術館やカフェ、空港といった日常の風景にも溶け込むデザイン性にある。「ランニングシューズ」という枠を超え、あなたのライフスタイルそのものを軽やかにアップデートしてくれるはずだ。
ぜひ、自分の足と感性にフィットする一足を見つけて、「雲の上の感覚」を体験してほしい。
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