レアル・マドリード、守備陣補強で意外な代案が浮上

Ajay Gandhar

浄見耕志 Koushi Kiyomi

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レアル・マドリードは今夏、守備陣の強化に多額の資金を投じた。しかしクラブ内では、新たに再編された最終ラインがシーズンを通してチームを支えきれるのかどうか、依然として疑問の声が上がっている。

トレント・アレクサンダー=アーノルドとアルバロ・カレーラスがサイドバックの戦力として新加入し、20歳のディーン・ハイセンも将来有望なセンターバックとして加入した。しかし、クラブ内部では、それでもなお不安の声がくすぶっている。

その理由は明白だ。昨季、エデル・ミリトンとダビド・アラバが負傷していたこともあり、レアル・マドリードは要所でたびたび守備の綻びを見せていた。

過去2年間、ミリトンとアラバは合わせてわずか31試合の出場にとどまっており、レアル・マドリードの守備陣は厳しい状況が続いている。

アントニオ・リュディガーが負傷者続出の中で守備を支えたものの、本人もコンディション面で苦戦しており、選手層の厚さや信頼性に不安が残っている。

ラウール・アセンシオは、まだ経験が浅いと見られており、シーズンが長く厳しい戦いになることを考えると、レアル・マドリードは万全を期すために、もう一人センターバックを補強したいと考えている。

レアル・マドリードは今季、ウィリアン・サリバかイブラヒマ・コナテの獲得を望んでいる。しかし、サリバは2027年まで契約を結んでおり、アーセナルは売却を考えていない。クラブはむしろ契約延長に前向きな姿勢を見せている。

コナテはリバプールとの新契約にはまだ合意していないものの、レアル・マドリードが彼を獲得するのは依然として難しい。リバプールが非常に高額な移籍金を要求しているためだ。

レアル・マドリード、コストを抑えた補強案浮上

Fichajesによると、セビージャのセンターバック、ロイク・バデが有力な補強候補として名前が挙がっている。

25歳のフランス人選手であるバデは、ラ・リーガ屈指の安定感を誇るディフェンダーへと成長している。危機察知能力、フィジカルの強さ、そしてボールコントロールの巧さでも評価されている。

来季チームがより高いラインを採用すると予想されるため、レアル・マドリードは彼がシャビ・アロンソの戦術に上手くフィットすると見込んでいる。

バデの市場価格は2500万ユーロ(1ユーロ170円換算で約42億7000万円)と比較的低めで、アーセナルやリバプールが売却を決断した場合に7,000万ユーロ(約119億円5000万円)を超えると見込まれるサリバやコナテと比べて、手頃な価格が魅力となっている。

バデはスペインでプレー経験を積んでおり、フランス代表チームでキリアン・エムバぺとすでに共にプレーしているため、シャビ・アロンソがチーム構築を進めるうえで、適任と言える存在だ。

原文:Real Madrid line up surprise defensive alternative to primary targets
翻訳・編集:浄見耕志(スポーティングニュース日本版)

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Ajay Gandhar

Ajay Gandhar is a content producer for The Sporting News, working across our English-language editions.

浄見耕志 Koushi Kiyomi

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。東京生まれ・東京育ち。スポーツとの出会いは、幼少期に夢中で観戦した大相撲。以来、欧州サッカーやF1を中心に幅広く観戦し、競技そのものだけでなく、その背景や文化にも強い関心を持つ。映画や音楽をはじめカルチャー全般を日常的に吸収し、雑誌文化にも親しんでいる。