マンチェスター・ユナイテッドは静かに将来を見据えて動いており、今回はその注目がブラジルに向けられている。
ブラジルメディア「グローボ・エスポルチ」によれば、クラブはスカウトのアレクサンドレ・トーレス氏を派遣し、マラカナンで行われたコパ・ド・ブラジルのフルミネンセ戦で、インテルナシオナル所属の19歳ストライカー、リカルド・マティアスを視察したという。
マティアスは先発出場こそしなかったが、途中からピッチに立ち、ユナイテッドの関心も頷けるようなプレーを披露した。
インテルナシオナルは1-1の引き分けで大会を去ったものの、この10代選手の動きや存在感はトーレス氏の目を引いたという。ブラジルのレジェンド、カルロス・アルベルトを父に持つトーレス氏は、この任務のためクラブの公式な派遣を受けて現地入りしていた。
身長192cmのマティアスは、ディフェンダー泣かせのパワーとスピードを兼ね備えている。
まだ荒削りではあるものの、成長に必要な資質は十分に備えており、ユナイテッドファンなら「将来有望な逸材」として覚えておきたい存在だ。
リカルド・マティアス獲得レースに参戦するクラブ

ユナイテッドだけでなく、PSVアイントホーフェンも以前からマティアスを追っている。さらに、名前は明かされていないが、プレミアリーグのあるクラブはすでにインテルナシオナルへ獲得の意思を示す書簡を送っているという。
2022年にインテルナシオナルへ加入して以来、マティアスはトップチームで17試合に出場し、3ゴールを挙げている。
マティアスの市場価値は、わずか1年で100万ユーロ(1ユーロ172円換算で約1億7200万円)から400万ユーロ(約6億8800万円)へと急上昇した。契約は2028年まで残っており、契約解除金は6500万ユーロ(約111億8000万円)に設定されているため、獲得には相当な資金が必要となる。
ユナイテッドにとっては、タイミングも興味深い。ベンヤミン・シェシュコが加入し、マーカス・ラッシュフォードが期限付き移籍し、ラスムス・ホイルンドが退団する可能性もある。さらにジョシュア・ザークツィーの名前もチーム内では挙がっており、ストライカー陣の構成は大きく入れ替わりそうだ。
マティアスは、おそらく長期的に育てていく選手で、ヨーロッパに渡る前にもう1年ほどブラジルでプレーを続ける可能性が高い。
ひとつ確かなのは、ユナイテッドが彼を獲得するには、素早く動く必要があるということだ。
原文:Man Utd send scout on secret mission for Brazilian prodigy
翻訳・編集:浄見耕志(スポーティングニュース日本版)
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