【NBAトレード評価】マイケル・ポーターJrとキャメロン・ジョンソンのトレードをどう見る

Gilbert McGregor

小野春稀 Haruki Ono

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NBAのFA市場が正式に開幕した中、デンバー・ナゲッツがブルックリン・ネッツとのビッグトレードをまとめて話題となった。

ESPNのシャムズ・シャラニアによると、ナゲッツはマイケル・ポーターJrとドラフト資産と引き換えに、ネッツからシャープシューターのキャメロン・ジョンソンを獲得するようだ。この取引は、ナゲッツの新しいフロントオフィスの最初の大きな動きの一つである。

ジョンソンは、ナゲッツの最大の弱点の1つを解決し、一方ネッツは、ドラフト指名権で将来に目を向けることができる。

以下で、両チームがこの取引でどのような成果を上げたか評価する。

トレードの詳細

ナゲッツ獲得

  • キャメロン・ジョンソン

ネッツ獲得

  • マイケル・ポーターJr
  • 2032年1巡目指名権(プロテクトなし)

ネッツのトレード評価

表面的には大したことはないように見えるかもしれないが、これはネッツにとって正しい方向への新たな一歩である。

ジョンソンはトレード市場で注目を集めていた選手の一人であり、ネッツは見返りとしてポーターという才能ある選手と貴重なドラフト資産を手に入れた。しかし、この取引はドラフト資金の方が重要だ。

ポーターはあと2シーズンの契約が残っており、昨シーズン77試合に出場し平均18.2得点、7.0リバウンド、FG成功率50.4%と3P成功率39.5%を記録した。

ネッツは再建中であるため、さらなるトレードでポーターを放出し、新たな資産の獲得を目指す可能性がある。

今回ネッツが手に入れたプロテクトなしの2032年の1巡目指名権は非常に価値があることがわかるだろう。この指名権はかなり先のものではあるが、二コラ・ヨキッチが37歳になる年にネッツのものとなる。

ヨキッチがいつまでリーグでプレイするのかは不明だが、37歳という年齢を考えると、引退、あるいは現在のようなエリートレベルのパフォーマンスを発揮できなくなっている可能性は高く、今回の指名権が素晴らしいものになってもおかしくはない。

トレード評価:B

ナゲッツのトレード評価

ナゲッツのフロントオフィスの見事な仕事だ。

ヨキッチを最大限活かす方法は、頭脳的な才能ある選手で彼を囲むことであり、ジョンソンはまさにその答えである。再建中のネッツで過ごした昨シーズンの彼に多くの注目は集まらなかったが、ジョンソンは3P成功率39.0%を記録しながら、1試合平均キャリアハイの18.8得点を残した。

ヨキッチの隣でプレイするジョンソンは、数え切れないほどのキャッチ&シュートのチャンスを得ることができそうだし、彼がIQの高い選手であることも大きなメリットになるだろう。

弱点はあったものの、ナゲッツはヨキッチのおかげで、ウェスタン・カンファレンス準決勝で王者のオクラホマシティ・サンダーを第7戦まで追い詰めた。シリーズ中、ナゲッツの3P成功率はわずか31.4%で、レギュラーシーズン中の3P成功数は28位だった。

ジョンソンは、ポーターと決別するナゲッツの大きなニーズに応える。ポーターは2023年の優勝の際に大きな役割を果たしたが、ポーターのフィットは、過去2シーズンでより悪くなっていたため、今回のトレードは両者にとっていい選択だったと言えるだろう。

余談だが、ナゲッツがジョンソンを獲得したことで、ライバルチームがジョンソン獲得に動くことはできなくなった。

トレード評価:A−

原文:Michael Porter Jr.-Cam Johnson trade grades: Nuggets add savvy sharpshooter, Nets continue rebuild

抄訳:小野春稀(スポーティングニュース日本版)

Gilbert McGregor

Gilbert McGregor first joined The Sporting News in 2018 as a content producer for Global editions of NBA.com. Before covering the game, McGregor played basketball collegiately at Wake Forest, graduating with a Communication degree in 2016. McGregor began covering the NBA during the 2017-18 season and has been on hand for a number of league events.

小野春稀 Haruki Ono

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。大学生。元はスポーティングニュースのNBAニュースを毎日楽しみにしていた読者であったが、今では縁あってライターとして活動している。小学生の時にカイリー・アービングのドリブルに魅了されNBAの虜に。その影響で中高6年間はバスケに熱中した。主にNBAの記事を執筆している。