レブロン・ジェームズとレイカーズにとって、今オフシーズンは興味深い展開が続いている。
40歳となったジェームズはキャリアの晩年に差しかかっているが、2024-25シーズンを終えたこの夏、彼が23年目のNBAシーズンをロサンゼルスで迎えるかどうかについて、想像以上に多くの憶測が飛び交っている。
2024-25シーズンは、ジェームズにとってレイカーズでの7年目のシーズンだったが、スーパースターのルカ・ドンチッチを獲得するという衝撃的な動きがあったにもかかわらず、チームはプレイオフ1回戦敗退という結果に終わった。
フランチャイズの優先順位が、40歳のジェームズではなく、26歳のドンチッチを中心としたチーム作りへと移行している中で、ジェームズがNBAキャリアの最後を他のチームで終えたいと考えていることを示唆するような報道や発言が増えてきている。
これらのレブロン去就に関する噂はどこまで信ぴょう性があるのか。ここでは、レブロン・ジェームズのレイカーズでの将来に関する報道やニュースの最新情報をまとめた。
レブロン・ジェームズはレイカーズを去るのか?
ジェームズは少なくとももう1シーズン、レイカーズと契約下にあるが、このオフシーズン中の発言や動きから、2025-26シーズンは他のチームでプレイしたいという意思がある可能性が示唆されている。
以下に、彼の去就に関する最新のニュースと噂のタイムラインをまとめる。※日付は現地時間
6月29日
最初の注目すべき動きは、ジェームズが来シーズンのプレイヤーオプションを行使したことだった。これは彼のキャリアで初めての決断。この決定に合わせて、代理人のリッチ・ポールが彼の今後についてやや意味深なコメントを出した。
「レブロンは優勝を争いたいと思っている。彼はレイカーズが将来に向けたチーム作りをしていることを理解しているが、それと同時に現実的な優勝のチャンスを重視している。我々は、ジーニー・バス(オーナー)やロブ・ペリンカ(GM)との8年間のパートナーシップに深く感謝しており、レイカーズは彼のキャリアにおいて非常に重要な存在だ。
今すぐ勝ちにいくことと、将来の準備を同時に行うのは難しい。我々としては、人生とキャリアのこの段階において、レブロンにとって最善の選択肢を見極めたい。彼は残されたシーズン一つ一つを大切にしたいと考えており、レイカーズ側もそれを理解し、サポートしてくれている」
7月2日
ジェームズの「キャバリアーズ復帰説」の噂が飛び交う中、オハイオでゴルフをする自身の写真を投稿。その際にかぶっていたキャップには「Welcome Home(おかえり)」と書かれていた。
7月4日
ジェームズはX(旧Twitter)で、「キャブズの練習施設にいた」との投稿に対して次のように反応。
「その施設ができてから毎年夏はずっと使ってるよ。俺はまだこの街に住んでるし、毎年夏はここでトレーニングしてるんだ。マジでみんなヒマすぎだろ!どっかでご飯でも食って、独立記念日を楽しめって!」
7月8日
ESPNのブライアン・ウィンドホースト氏は「レブロンは、自分のSNS投稿が波紋を呼ぶことを完全に理解してやっている。彼のこうした行動は、明らかに球団をつついている状態だ。ちなみに、レイカーズ側も受け身ながら対抗するような態度を見せている」とコメントした。
7月11日
ESPNの報道によると、レイカーズはプレイオフ敗退から4日後にルカ・ドンチッチと夕食を共にしたという。この会食は、レイカーズは今やドンチッチのチームであるというメッセージを世間に示すことが一因だったとされている。
また同じ報道では、レブロン・ジェームズの一連の行動、特に意味深なSNS投稿についても、すべてが意図的なものであると伝えられている。
「レブロンのすることに偶然はない」とある情報筋はESPNに語っている。
レイカーズ 2025年オフシーズンの動き
Welcome home, Deandre and Jake 💜 pic.twitter.com/V2U56EnrFX
— Los Angeles Lakers (@Lakers) July 9, 2025
レイカーズは、このオフシーズンも手をこまねいてはいなかった。チームは明確な課題に対処するため、3つの重要な動きを見せている。
中でも最も注目されたのは、選手関連ではなくフロントオフィスの変化だった。同6月19日、実業家マーク・ウォルターがバス・ファミリーからフランチャイズの過半数株式を購入する契約を締結。ウォルターはMLBのロサンゼルス・ドジャースのオーナーでもあり、今後レイカーズにおけるオーナーシップの責任をより多く担う見込みだ。
この変化により、レイカーズが今後サラリーキャップのペナルティを恐れずに支出を増やす可能性があるとの見方も出ている。
以下が、レイカーズがこれまでに行った主な動きである:
- 6月26日: レイカーズがNBAドラフトでアーカンソー大学のアドゥ・シーローを36位指名するためトレードアップ。シーローは、身長6フィート8インチ(約203cm)のアスレチックなフォワードで、ロスターに若さと機動力を加える存在。
- 6月30日:レイカーズがジェイク・ラレイビアと2年契約で合意。ラレイビアは来季24歳となり、キャリア通算3ポイント成功率は37.1%。ジェームズやドンチッチの隣で活躍できる3&Dウィングとしての資質が評価されている。
- 7月2日:レイカーズがデアンドレ・エイトンと2年契約(2年目はオプション)で合意。エイトンは先発級センターとしてのニーズを満たし、レイカーズのスター選手たちのプレイメイキングの恩恵を受けると期待されている。
レブロン・ジェームズの契約
今オフシーズン、ジェームズは2025-26シーズンの5260万ドルの選手オプションを行使した。彼は2026年に無制限フリーエージェントとなる予定だ。
シーズン | 年齢 | サラリー |
2025-26 | 41 | $52,627,153 |
2026 | 42 | 無制限FA |
原文:Is LeBron James leaving the Lakers? Full offseason timeline amid questions about star's future in L.A.
抄訳:佐藤瑞紀(スポーティングニュース日本版)