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【NBAトレード評価】ドリュー・ホリデーとアンファニー・サイモンズをめぐるセルティックスとブレイザーズのトレードをどう見る

Gilbert McGregor

小野春稀 Haruki Ono

【NBAトレード評価】ドリュー・ホリデーとアンファニー・サイモンズをめぐるセルティックスとブレイザーズのトレードをどう見る image

ドリュー・ホリデーが再びポートランド・トレイルブレイザーズへ向かった。今回は、オール・ディフェンシブ・チームに6度選出されたホリデーもポートランドのチーム構想の一部であるようだ。

ESPNのシャムズ・シャラニア記者によると、セルティックスはアンファニー・サイモンズとドラフト補償金を引き換えに、ホリデーをブレイザーズに送ることで合意したという。バックスがデイミアン・リラードを獲得したトレードの際には、ホリデーはブレイザーズに送られそこからセルティックスに移籍した。そのトレードから2年も経たないうちに、ホリデーは再びブレイザーズへ送られたのだ。

35歳のホリデーは新進気鋭のブレイザーズにとって重要なベテラン選手となり、サイモンズはセルティックスにとって得点力アップとサラリーキャップ軽減の両方をもたらすことになる。

 

ここでは、このトレードにおける両チームの評価を考察していく。

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トレードの詳細

トレイルブレイザーズ獲得

  • ドリュー・ホリデー

セルティックス獲得

  • アンファニー・サイモンズ
  • 2巡目指名権2つ

トレイルブレイザーズのトレード評価

2024-25シーズン、ブレイザーズは目立たなかったが、サプライズチームであり、人々が思っている以上にポストシーズンに近づいていたのだ。

ヘッドコーチのチャウンシー・ビラップスが指揮を執り、ブレイザーズは36勝46敗の成績を収め、プレーイン・トーナメント出場まであと5ゲームに迫った。また、デニ・アブディヤ、トゥマニ・カマラ、ドノバン・クリンガン、スクート・ヘンダーソン、シェイドン・シャープを筆頭とする若手コアでチームのアイデンティティを作り始めている。

ホリデーは全くもって若手ではないが、彼はベテランであり、試合の中でで最も融通の利くプレイヤーの一人であることは有名だ。オフェンスではオンザボールでもオフザボールでもプレイでき、ディフェンスでは、若い頃ほどではないにせよ、今でもエリートレベルでプレイできる。

その評判から、ホリデーとカマラのディフェンスのポテンシャルの高さはすぐに注目された。また、ホリデーはヘンダーソンにとって素晴らしい指導者となり、コート上ではビラップスのコーチングを体現することができる。

サイモンズを手放すことで、ブレイザーズのボールを持つタイプのウイングに成長の余地が生まれ、ヘンダーソンとシャープの手にもっとボールが渡るようになる。

プラス面はさておき、ブレイザーズは2027-28年シーズンまでの間、1億440万ドルという高額なサラリーをホリデーに払うことになる。彼はNBA17年目のシーズンを迎え、昨年はルーキー以来最低の成績を残したことも事実だ。

プラスのない動きとは言い難いが、ブレイザーズがチームのタイムラインに合わない選手の契約を抱えているという事実を見過ごすことも難しい。ブレイザーズは最終的にホリデーを手放す可能性もあるが、その意味でこのトレードを手放しに評価することは出来ない。

これはBのライン上にあるが、見過ごすには疑わしい要素が多すぎる。

ブレイザーズ評価:C+

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セルティックスのトレード評価

セルティックスにとって、この契約には様々な要素がある。

オールNBAフォワードのジェイソン・テイタムがアキレス腱断裂のリハビリのため無期限欠場となり、セルティックスは先行きの見えないシーズンに向かっている。セルティックスは、テイタムの1試合26.8得点に代わる得点源を必要としており、サイモンズはそれをもたらす。

過去4シーズン、サイモンズは1試合平均19.9得点、4.5アシストを記録しながら、3Pシュート38.1%という高確率を叩き出している。スタイル的には、これまでのボストンのバックコートとはかなり異なるが、サイモンズは3Pを優先するジョー・マズーラのオフェンスシステムで成功できるだろう。

サイモンズは26歳で、セルティックスもこの契約でかなり若返る。セルティッスでの長期的なフィットを判断するために、システム内での彼のパフォーマンスを十分に見極める機会があるだろう。大局的に考えれば、財政的な要素が最大の収穫である。

ESPNのボビー・マークスは、セルティックスがこのトレードによって得られるサラリーキャップの軽減について概説した。契約延長可能なサイモンズとの契約は残り1年2,770万ドル。

マークスが説明したように、セルティックスは4000万ドルの節約に成功したが、セカンドエプロンを依然として1800万ドルオーバーしている。このことを考えると、この移籍がボストンにとって今オフ最後の移籍になることはなさそうだ。

サイモンズは完璧にフィットする選手ではないが、ニーズに応え、セルティックスで成功するはずだ。金銭的な負担軽減と、セルティックスが今後も動くという前提を踏まえると、これは評価すべきトレードである。

セルティックス評価:B

原文:Jrue Holiday trade grades: Trail Blazers gain experience, Celtics add scoring punch with Anfernee Simons

抄訳:小野春稀(スポーティングニュース日本版)

Gilbert McGregor

Gilbert McGregor first joined The Sporting News in 2018 as a content producer for Global editions of NBA.com. Before covering the game, McGregor played basketball collegiately at Wake Forest, graduating with a Communication degree in 2016. McGregor began covering the NBA during the 2017-18 season and has been on hand for a number of league events.

小野春稀 Haruki Ono

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。大学生。元はスポーティングニュースのNBAニュースを毎日楽しみにしていた読者であったが、今では縁あってライターとして活動している。小学生の時にカイリー・アービングのドリブルに魅了されNBAの虜に。その影響で中高6年間はバスケに熱中した。主にNBAの記事を執筆している。