ジョン・ウォールが引退を発表した。
Retired but never done. Doing it the #WallWay pic.twitter.com/s1pX9afHfL
— John Wall (@JohnWall) August 19, 2025
ウォールは、トップクラスの有望選手として、バスケットボール界を席巻した。彼の高校時代のハイライト動画は、YouTubeで1000万回以上の再生回数を記録している。
ウォールは2009年にケンタッキー大学に入学し、大学バスケットボール界を席巻。SEC(サウスイースタンカンファレンス)最優秀選手に輝いた。またコンセンサス・1stチーム・オールアメリカンに選出されるなど活躍し、ケンタッキー大学は35勝3敗の成績でエリートエイトに進出した。
ウォールは2010年のNBAドラフトで当然の全体1位指名を受け、NBAキャリアでは5度のオールスター選出、オールNBA選出、オールディフェンシブチーム選出を果たした。以下はウォールのキャリアと、彼の全盛期に起きてしまった怪我に関する概略だ。
ジョン・ウォールのキャリア

2010-2020:ワシントン・ウィザーズ
ウィザーズは2010年のNBAドラフト、全体1位でウォールを指名し、ウォールは初日からスターへの道を歩み始めた。
ルーキーシーズン、ウォールは平均16.4得点、4.6リバウンド、8.3アシストを記録し、新人王投票で2位に輝いた。4年目にはオールスターに初選出され、2014年から2018年にかけて5年連続でオールスターに選出された。
オールスターに選ばれた5年間で、ウォールは平均19.9得点、4.4リバウンド、9.9アシストを記録し、2016-17シーズンには平均23.1得点と10.7アシストをマークし、MVP投票で7位に入った。プレイオフでは、ウォールはウィザーズをイースト決勝まであと1勝のところまで導き、イースト2回戦の第6戦で劇的な決勝シュートを沈めた。
One more look as John Wall calls his own number to force Game 7! #ThisIsWhyWePlay pic.twitter.com/MUmsa34DYv
— NBA (@NBA) May 13, 2017
しかし2016-17シーズンが、ウォールがNBAで健康にプレイできた最後のシーズンとなった。

2020-22:ヒューストン・ロケッツ
ウォールは、2017-18シーズンの後半と2019-20シーズン全体を怪我のため欠場した。ウィザーズはウォールと1巡目指名権と引き換えに、ロケッツからラッセル・ウェストブルックを獲得した。
ウォールは2020-21シーズン、ロケッツで40試合に出場し、平均20.6得点、3.2リバウンド、6.9アシストを記録した。2021年、ウォールとロケッツは、ウォールが試合に出ずに新天地を探すことで相互に合意し、最終的には2022年6月にバイアウトに至った。

2022-23:ロサンゼルス・クリッパーズ
ウォールは2022年7月、クリッパーズと2年契約を結んだ。
ウォールはクリッパーズで34試合(先発3試合)に出場したが、トレードデッドライン直前に3チーム間のトレードで再びロケッツに放出された。ウォールは3日後に契約解除され、ロケッツで2度目の出場機会を得ることはなかった。
2023年1月13日、ウォールは最後の出場となったナゲッツ戦で、16得点と7アシストを記録した。
ジョン・ウォールの怪我の歴史
度重なる怪我がウォールのキャリアを狂わせたことは明白だ。
2018年1月:膝の手術
ウォールは2018年1月下旬に膝の手術を受け、6~8週間の離脱を余儀なくされた。
彼は3月下旬に復帰し、プレイオフに出場。ラプターズとのシリーズでは敗退したものの、平均26.0得点、5.7リバウンド、11.5アシストを記録した。
2018年12月:踵の手術
2018年12月29日、ウォールは左踵の手術を受けたため、2017-18シーズンの残りを欠場することが決定した。
その手術は合併症を引き起こし、手術の切開部位に感染症が生じた。
2019年1月:アキレス腱断裂
踵の手術とその後の感染症から回復中のウォールをさらなる悲劇が襲った。ウォールは自宅で滑って転倒し、アキレス腱を断裂したのだ。ウォールは修復手術を受け、12ヶ月間の欠場が決定した。
2021年4月:ハムストリングの肉離れ
ウォールは2019-20シーズンはまったくプレイせず、その後ウィザーズへ復帰することもなかった。ロケッツへのトレード後、リズムを取り戻したが、グレード2のハムストリングの肉離れによりシーズンを早々に終え、2020-21 シーズンは40試合の出場にとどまった。
ジョン・ウォールのスタッツ
ウォールは11シーズンのキャリアで、647試合に出場した。平均18.7得点、4.2リバウンド、8.9アシストという数字を残しての引退となった。
シーズン | チーム | 試合数 | 得点 | リバウンド | アシスト |
2010-11 | ウィザーズ | 69 | 16.4 | 4.6 | 8.3 |
2011-12 | ウィザーズ | 66 | 16.3 | 4.5 | 8.0 |
2012-13 | ウィザーズ | 49 | 18.5 | 4.0 | 7.6 |
2013-14 | ウィザーズ | 82 | 19.3 | 4.1 | 8.8 |
2014-15 | ウィザーズ | 79 | 17.6 | 4.6 | 10.0 |
2015-16 | ウィザーズ | 77 | 19.9 | 4.9 | 10.2 |
2016-17 | ウィザーズ | 78 | 23.1 | 4.2 | 10.7 |
2017-18 | ウィザーズ | 41 | 19.4 | 3.7 | 9.6 |
2018-19 | ウィザーズ | 32 | 20.7 | 3.6 | 8.7 |
2019-20 | ウィザーズ | 出場せず | |||
2020-21 | ロケッツ | 40 | 20.6 | 3.2 | 6.9 |
2021-22 | ロケッツ | 出場せず | |||
2022-23 | クリッパーズ | 34 | 11.4 | 2.7 | 5.2 |
ジョン・ウォールの受賞歴

ジョン・ウォールは怪我に泣かされ、期待通りのキャリアではなかったかもしれない。しかし、彼が2010年代のNBAを代表するポイントガードだったことは疑いようがない。リーグ屈指のスピードスターであり、プレイメイキングに優れ、エリートクラスのディフェンダーであった。
- オールスター選出5回:2014-18(5年連続)
- オールNBA選出1回:3rdチーム(2017)
- オールディフェンシブ選出1回:2ndチーム(2015)
原文:John Wall career timeline: How injuries played factor in former Wizards star's retirement
抄訳:小野春稀(スポーティングニュース日本版)