引退発表のジョン・ウォールのキャリアを振り返る

Gilbert McGregor

小野春稀 Haruki Ono

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ジョン・ウォールが引退を発表した。

ウォールは、トップクラスの有望選手として、バスケットボール界を席巻した。彼の高校時代のハイライト動画は、YouTubeで1000万回以上の再生回数を記録している。

ウォールは2009年にケンタッキー大学に入学し、大学バスケットボール界を席巻。SEC(サウスイースタンカンファレンス)最優秀選手に輝いた。またコンセンサス・1stチーム・オールアメリカンに選出されるなど活躍し、ケンタッキー大学は35勝3敗の成績でエリートエイトに進出した。

ウォールは2010年のNBAドラフトで当然の全体1位指名を受け、NBAキャリアでは5度のオールスター選出、オールNBA選出、オールディフェンシブチーム選出を果たした。以下はウォールのキャリアと、彼の全盛期に起きてしまった怪我に関する概略だ。

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ジョン・ウォールのキャリア

John Wall and Bradley Beal

2010-2020:ワシントン・ウィザーズ

ウィザーズは2010年のNBAドラフト、全体1位でウォールを指名し、ウォールは初日からスターへの道を歩み始めた。

ルーキーシーズン、ウォールは平均16.4得点、4.6リバウンド、8.3アシストを記録し、新人王投票で2位に輝いた。4年目にはオールスターに初選出され、2014年から2018年にかけて5年連続でオールスターに選出された。

オールスターに選ばれた5年間で、ウォールは平均19.9得点、4.4リバウンド、9.9アシストを記録し、2016-17シーズンには平均23.1得点と10.7アシストをマークし、MVP投票で7位に入った。プレイオフでは、ウォールはウィザーズをイースト決勝まであと1勝のところまで導き、イースト2回戦の第6戦で劇的な決勝シュートを沈めた。

しかし2016-17シーズンが、ウォールがNBAで健康にプレイできた最後のシーズンとなった。

John Wall Houston Rockets
NBA Entertainment

2020-22:ヒューストン・ロケッツ

ウォールは、2017-18シーズンの後半と2019-20シーズン全体を怪我のため欠場した。ウィザーズはウォールと1巡目指名権と引き換えに、ロケッツからラッセル・ウェストブルックを獲得した。

ウォールは2020-21シーズン、ロケッツで40試合に出場し、平均20.6得点、3.2リバウンド、6.9アシストを記録した。2021年、ウォールとロケッツは、ウォールが試合に出ずに新天地を探すことで相互に合意し、最終的には2022年6月にバイアウトに至った。

John Wall
(NBA Entertainment)

2022-23:ロサンゼルス・クリッパーズ

ウォールは2022年7月、クリッパーズと2年契約を結んだ。

ウォールはクリッパーズで34試合(先発3試合)に出場したが、トレードデッドライン直前に3チーム間のトレードで再びロケッツに放出された。ウォールは3日後に契約解除され、ロケッツで2度目の出場機会を得ることはなかった。

2023年1月13日、ウォールは最後の出場となったナゲッツ戦で、16得点と7アシストを記録した。

ジョン・ウォールの怪我の歴史

度重なる怪我がウォールのキャリアを狂わせたことは明白だ。

2018年1月:膝の手術

ウォールは2018年1月下旬に膝の手術を受け、6~8週間の離脱を余儀なくされた。

彼は3月下旬に復帰し、プレイオフに出場。ラプターズとのシリーズでは敗退したものの、平均26.0得点、5.7リバウンド、11.5アシストを記録した。

2018年12月:踵の手術

2018年12月29日、ウォールは左踵の手術を受けたため、2017-18シーズンの残りを欠場することが決定した。

その手術は合併症を引き起こし、手術の切開部位に感染症が生じた。

2019年1月:アキレス腱断裂

踵の手術とその後の感染症から回復中のウォールをさらなる悲劇が襲った。ウォールは自宅で滑って転倒し、アキレス腱を断裂したのだ。ウォールは修復手術を受け、12ヶ月間の欠場が決定した。

2021年4月:ハムストリングの肉離れ

ウォールは2019-20シーズンはまったくプレイせず、その後ウィザーズへ復帰することもなかった。ロケッツへのトレード後、リズムを取り戻したが、グレード2のハムストリングの肉離れによりシーズンを早々に終え、2020-21 シーズンは40試合の出場にとどまった。

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ジョン・ウォールのスタッツ

ウォールは11シーズンのキャリアで、647試合に出場した。平均18.7得点、4.2リバウンド、8.9アシストという数字を残しての引退となった。

シーズンチーム試合数得点リバウンドアシスト
2010-11ウィザーズ6916.44.68.3
2011-12ウィザーズ6616.34.58.0
2012-13ウィザーズ4918.54.07.6
2013-14ウィザーズ8219.34.18.8
2014-15ウィザーズ7917.64.610.0
2015-16ウィザーズ7719.94.910.2
2016-17ウィザーズ7823.14.210.7
2017-18ウィザーズ4119.43.79.6
2018-19ウィザーズ3220.73.68.7
2019-20ウィザーズ出場せず   
2020-21ロケッツ4020.63.26.9
2021-22ロケッツ出場せず   
2022-23クリッパーズ3411.42.75.2

ジョン・ウォールの受賞歴

ジョン・ウォールは怪我に泣かされ、期待通りのキャリアではなかったかもしれない。しかし、彼が2010年代のNBAを代表するポイントガードだったことは疑いようがない。リーグ屈指のスピードスターであり、プレイメイキングに優れ、エリートクラスのディフェンダーであった。

  • オールスター選出5回:2014-18(5年連続)
  • オールNBA選出1回:3rdチーム(2017)
  • オールディフェンシブ選出1回:2ndチーム(2015)

原文:John Wall career timeline: How injuries played factor in former Wizards star's retirement

抄訳:小野春稀(スポーティングニュース日本版)

Gilbert McGregor

Gilbert McGregor first joined The Sporting News in 2018 as a content producer for Global editions of NBA.com. Before covering the game, McGregor played basketball collegiately at Wake Forest, graduating with a Communication degree in 2016. McGregor began covering the NBA during the 2017-18 season and has been on hand for a number of league events.

小野春稀 Haruki Ono

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。大学生。元はスポーティングニュースのNBAニュースを毎日楽しみにしていた読者であったが、今では縁あってライターとして活動している。小学生の時にカイリー・アービングのドリブルに魅了されNBAの虜に。その影響で中高6年間はバスケに熱中した。主にNBAの記事を執筆している。