NBA関係者たちは、ドラフト前後には多くの動きがあると警告していたが、その通りの動きが激しいオフシーズンの幕開けとなっている。
ニューオーリンズ・ペリカンズは4シーズン先発を務めたCJ・マカーラムを放出し、ジョーダン・プールとの交換でベテランのシューティングガードをワシントン・ウィザーズに移籍させた。
彼らはこのトレードで何を達成しようとしていたのか、そしてその結果はどうだったのか。両チームのトレード評価は以下の通りだ。
CJ・マカーラムとジョーダン・プールのトレード
ペリカンズ獲得
- ジョーダン・プール
- サディック・ベイ
- 2025年2巡目指名権(全体40位)
ウィザーズ獲得
- CJ・マカーラム
- ケリー・オリニク
- 2巡目指名権
ウィザーズトレード評価
このトレードは、ウィザーズにとってほとんどが財政的なものだ。まずは関係した選手について簡単に触れておこう。
ウィザーズにトレードされた直後、プールはNBAで最悪の契約の一人の候補として浮上した。彼はポイントガードで最悪のディフェンダーであると言われ、彼のプレイ選択の悪さは毎晩のように噂になり、得点効率はゴールデンステイト・ウォリアーズにいた頃より大幅に落ちていた。
プールは昨シーズン、キャリアを好転させ、3ポイントタッチを取り戻し、再びNBAで通用するスコアラーになった。しかし、来年は3,180万ドル、再来年は3,400万ドルという契約が残っており、ウィザーズにとっては手放したい契約だった。
ベイも2026-27年シーズンまでの契約で、今年が620万ドル、来年が650万ドルとかなりお得だ。
マカーラムとオリニクは来季の年俸が高いが、どちらも契約満了となる。ウィザーズにとってのメリットは、目先の契約金は数百万ドル増えるが、プールとベイとの契約を1年早く解消することで、2年後に膨大なキャップスペースが生まれることだ。
ワシントンが辛抱強く再建を続ける上で、このキャップスペースは重要だ。クリス・ミドルトン、マカーラム、マーカス・スマート、オリニクらは合わせて1億ドルを稼ぎ、1年後には契約が切れる。サンダーが数年前に行ったように、トレードを行い、ドラフト指名権を獲得するためにそのスペースを使うことができる。
これはウィザーズにとって華麗な動きではないが、おそらく前体制では考えられなかったであろう賢い動きだ。長期的な未来のために、打てる手を打ったことを評価したい。
ウィザーズ評価:B
ペリカンズのトレード評価
ペリカンズ側から見ても、財政状況が重要だ。今季はサラリーを減らしたことで、贅沢税ラインから800万ドル下回っている。これは、歴史を通じて一度も贅沢税を払ったことのないチームにとって重要なことだ。
このトレードはプールが復調し続けることへの賭けでもある。昨シーズン、彼は攻守両面でより良くなっていた。全盛期にはウォリアーズの優勝に欠かせない選手だった。まだ26歳、以前のような姿に戻れる望みはある。
ベイもまだ26歳で、昨シーズン全休を余儀なくされたACL断裂から復帰するはずだ。キャリア35.2%の3Pシューターである彼は、ペリカンズのウィングに厚みを加える。
ペリカンズはこのトレードで若返ったが、このロスターではまだ多くの動きが残っている。
ペリカンズ評価:C+
原文:CJ McCollum-Jordan Poole trade grades: Wizards get off long-term salary, Pelicans take on reclamation project
抄訳:小野春稀(スポーティングニュース日本版)