カリーを欠くウォリアーズがウルブズに勝つには?3つのポイント

Stephen Noh

小野春稀 Haruki Ono

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ウォリアーズはウルブズとの2回戦を戦っている。第1戦でアウェイで勝利したにもかかわらず、彼らのシリーズ突破を予想する声は減った。ステフィン・カリーがハムストリングの負傷により、彼は少なくとも第6戦まで、場合によってはシリーズ全体まで欠場する見込みだ。

カリーが足を引きずるのを見て、誰もがウォリアーズは終わったと直感しただろう。しかし、そうはならなかった。カリーの負傷の後、彼らはウルブズを上回り、99-88で勝利を収めた。第2戦、カリーを欠いたウォリアーズは93-117で大敗した。

ウォリアーズの勝ち筋はいくつかある。カリー抜きで1勝できれば、カリーの復帰に望みをつなぐことができるかもしれない。ここでは、勝利への最善の道を紹介しよう。

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ウォリアーズは、いかにしてカリー抜きで勝つのか?

プレイオフ・ジミーの波に乗る

ウォリアーズはジミー・バトラーがフロアにいることで、別のチームになっている。ジミー・バトラーが出場した試合では27勝10敗、そのうちプレイオフでは4勝3敗だ。プレイオフ・ジミーは伝説クラスの選手であり、今のウォリアーズには2年前のマイアミと同じジミーが必要なのだ。

「ジミーはチームを背負うことができる」とドレイモンド・グリーンは第1戦の後に言った。「彼は2度もチームをファイナルまで導いたんだ。僕らは慌てないよ」

ヒートはバトラーにボールを託し、ショット・クリエイターとして、またパサーとして活躍させた。タレントはそれほど多くなかったが、バトラーに乗せられたロールプレーヤーたちが大活躍した。バディ・ヒールドはケイレブ・マーティンのように、バトラーのパスから20点オーバーのパフォーマンスをしなければならないだろう。

バトラーのフリースローとミッドレンジも重要なオフェンスオプションになるはずだ。彼はレイアップにかなり消極的だが、それでもリーグのどの選手よりもファウルを引き出すのが上手い。泥臭いオフェンスになるだろうが、ウォリアーズはそうやってオフェンスを挽回するしかなさそうだ。

 

Jimmy Butler, Anthony Edwards

ディフェンスで勝つ

カリーがフロアにいないことの利点がひとつある。彼はディフェンスが下手なわけではないが、サイズがないため、通常はチームの弱点となる。

今年のウォリアーズは、カリーがベンチでバトラーがコートにいる時間帯は100ポゼッションあたり10.4点相手を上回っている。これは、カリーがフロアにいてバトラーがベンチにいるときの2倍の成績だ。オフェンスはあまり良くないが、ディフェンスはリーグトップのサンダーを上回っている。

ディフェンスの改善は、バトラーを獲得して以降顕著に現れている。バトラー獲得前のウォリアーズは、ディフェンス10位とまずまずの成績だった獲得後はリーグNo.1のディフェンスを誇っている。

グリーンが最優秀守備選手賞にノミネートされたのが、バトラー獲得後だったのは偶然ではない。この2人はリーグで最も頭脳的なディフェンダーの1人だ。

バトラーはマイアミでアンドレ・イグダラとチームメイトだった。彼がウォリアーズでイグダラと同じようなディフェンスの役割を担っているのは、興味深い。第1戦で、ルディ・ゴベアからアンソニー・エドワーズまでガードした彼の守備における多才さは欠かせない。

ウォリアーズはさまざまなラインナップを試し、ゾーンを敷き、ウルブズを3PTラインから追い出そうとしている。第1戦ではウルブズの3PT成功率は17.2%、第2戦では43.2%だった。たとえウルブズがシュートを外しても、リバウンドに集中する必要がある。

ポゼッションで上回る

カリーを欠くことのもう一つの隠れたメリットは、ターンオーバーが減ることだ。彼は素晴らしい選手だが、クレイジーなパスを投げる癖があるため、スティーブ・カーをイライラさせることがしばしばあった。

バトラーはもっと注意深く、慎重な決断を下す選手だ。彼とカリーは1試合平均6アシストを記録しているが、バトラーのターンオーバーはカリーの半分だ。

第1戦でウォリアーズが勝利できたのも、オフェンスリバウンドで18-12の差をつけるなど、リバウンド全体で51-41の大差をつけたからだ。ウルブズはウォリアーズよりずっと大きいが、ウォリアーズはシーズンを通して素晴らしいオフェンスリバウンドのチームだった。誰もがリバウンドへ飛び込んでいる。バトラーは開幕戦で7本のオフェンスリバウンドを取り、ヒールドは4本のオフェンスリバウンドを取った。

ウォリアーズはおそらくこのシリーズの残り試合で多くのシュートを外すだろうから、そのようなプットバックのチャンスはあるだろう。彼らはリバウンドに飛び込み続け、どんな小さなアドバンテージでもものにする必要がある。

原文:Three things the Warriors must do to beat the Timberwolves without Stephen Curry

抄訳:小野春稀(スポーティングニュース日本版)

Stephen Noh

Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

小野春稀 Haruki Ono

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。大学生。元はスポーティングニュースのNBAニュースを毎日楽しみにしていた読者であったが、今では縁あってライターとして活動している。小学生の時にカイリー・アービングのドリブルに魅了されNBAの虜に。その影響で中高6年間はバスケに熱中した。主にNBAの記事を執筆している。