ワールドシリーズ第6戦の先発投手:ドジャース山本由伸はブルージェイズの優勝を阻めるか?

Dan Treacy

佐藤瑞紀 Mizuki Sato

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AFP=時事

ロサンゼルス・ドジャースは崖っぷちに立たされた。

トロント・ブルージェイズに2勝3敗と王手をかけられており、負ければシーズン終了となる第6戦のマウンドを託すのは、まさに彼らが最も信頼する男だ。

ドジャースは、第2戦で完投勝利を挙げたエースを再び先発に送り出す。一方のブルージェイズは、第5戦で好投した新人から、安定感抜群のベテラン投手へとバトンを渡す。

ここでは、2025年ワールドシリーズ第5戦の先発投手を紹介する。

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ドジャース対ブルージェイズWS第6戦の先発投手は?

ドジャースは第6戦の先発として山本由伸をマウンドに送り出し、ブルージェイズはベテランのケビン・ガウスマンを起用する。

山本とガウスマンは第2戦でも対戦しており、序盤は両者とも支配的な投球を見せたが、その状態を維持できたのは一方だけだった。ガウスマンは2本のソロホームランを浴びてドジャースに勝利を許し、一方の山本は最後まで投げ切り、10年ぶりとなるワールドシリーズでの完投勝利を達成した。

山本は、今季2年目にして30先発で防御率2.49という圧巻の成績を残し、ナショナルリーグのサイヤング賞投票ではトップ5入りも期待されている。さらに、ポストシーズンではそれ以上の投球を見せており、2度の完投に加え、防御率1.57、26奪三振、わずか4与四球という驚異的なスタッツを記録している。

一方のガウスマンも、ポストシーズンで24.2回を投げ、防御率2.55と安定した投球を続けているが、ホームランを浴びやすい傾向にあり、第2戦でもそれが命取りとなった。もし第6戦で一発を防ぐことができれば、ブルージェイズはシリーズを締めくくり、コミッショナー・トロフィーを掲げる大きなチャンスを手にするだろう。

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山本由伸の2025年成績

以下は、山本のレギュラーシーズン(RS)とポストシーズン(PS)での成績となっている。

シーズン登板数勝敗投球回防御率奪三振与四球被安打自責点WHIP
RS3012-8173.22.4920159113480.99
PS43-128.21.572641750.73

山本はMLB2年目の今季、圧巻の成績を残した。防御率2.49、201奪三振、WHIP(1イニングあたりの被安打と与四球の合計)1.00未満という文句なしの数字をマーク。さらに、9イニングあたりの被安打数5.9は両リーグの規定投手の中でトップであり、173回2/3を投げて被本塁打はわずか14本にとどまった。

ポストシーズンでも、すでに2度の完投と防御率1点台という驚異的な支配力を見せており、たとえチームのシーズンがかかった試合であっても、ドジャースは山本がマウンドに立つことに大きな自信を持っているはずだ。

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山本vsブラディミール・ゲレーロJr.の対戦成績

シーズン試合打席安打本塁打打点三振四球打率出塁率長打率OPS
ポストシーズン1410010.250.250.250.500

山本はレギュラーシーズンでゲレーロJr.と対戦したことがなく、2人の初対決はワールドシリーズ第2戦で実現した。ゲレーロJr.はその試合で4打数1安打を記録したものの、今ポストシーズンで量産してきた長打は山本相手には放てなかった。

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ケビン・ガウスマンの2025年成績

以下は、ガウスマンのレギュラーシーズン(RS)とポストシーズン(PS)での成績となっている。

シーズン登板数勝敗投球回防御率奪三振与四球被安打自責点WHIP
RS3210-11193.03.5918950155771.06
PS52-224.22.551891470.93

ガウスマンは浮き沈みの激しかった2024年シーズンから見事に立ち直り、防御率とWHIPを改善しつつ、奪三振率を上げた。シーズン最後の10試合では防御率2.80、FIP(守備力の影響を除外した投手力を測るための指標)は2.62という安定した成績を残し、今ポストシーズンでも防御率3点未満と好調を維持している。

ガウスマンvs大谷翔平の対戦成績

シーズン試合打席安打本塁打打点三振四球打率出塁率長打率OPS
RS41221160.167.167.417.583
PS1300000.000.000.000.000

ガウスマンは、これまでの対戦数は限られているものの、大谷に対してかなりの成功を収めている。大谷はレギュラーシーズンとポストシーズンを通してガウスマンに対し、打率わずか.133(ホームラン1本とシングルヒット1本)に抑えられている。さらに、レギュラーシーズンでの対戦では、ガウスマンは大谷からおよそ半分の打席で三振を奪っている。

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