現地13日(木)、米ネバダ州ラスベガスにある『ザ・コスモポリタン』で開催された『MLBアウォーズ(MLB Awards)』の式典で、今シーズンの両リーグMVPをはじめとした各賞が発表された。
ここでは、オールMLBチーム(ファースト&セカンド)、エドガー・マルティネス賞(年間最優秀指名打者)、カムバック・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー、リリーバー・オブ・ザ・イヤー、エグゼクティブ・オブ・ザ・イヤーの受賞者を紹介する。
オールMLBチーム
MLBは2019年、「オールMLBチーム」を創設した。これはシーズン半ばに選出されるオールスターゲーム選手に対し、シーズンを通じての活躍を包括的に称えるための賞である。ファーストチームとセカンドチームが設けられ、投票者はレギュラーシーズンの成績のみを考慮して投票する。オールMLBチームの投票では、ファンの投票が50%、エキスパートの投票が50%を占めている。
オールMLB ファーストチーム
- 捕手:カル・ラリー(マリナーズ)
- 一塁手:ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)
- 二塁手:ケテル・マルテ(ダイヤモンドバックス)
- 遊撃手:ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)
- 三塁手:ホセ・ラミレス(ガーディアンズ)
- 外野手:アーロン・ジャッジ(ヤンキース)
- 外野手:フアン・ソト(メッツ)
- 外野手:フリオ・ロドリゲス(マリナーズ)
- 指名打者:大谷翔平(ドジャース)
- 先発投手:ポール・スキーンズ(パイレーツ)
- 先発投手:タリク・スクーバル(タイガース)
- 先発投手:ギャレット・クロシェ(レッドソックス)
- 先発投手:山本由伸(ドジャース)
- 先発投手:マックス・フリード(ヤンキース)
- 救援投手:アロルディス・チャップマン(レッドソックス)
- 救援投手:ジョアン・デュラン(フィリーズ)
Give it up for your 2025 All-MLB First Team! 🎉 pic.twitter.com/6yQK3kQkH4
— MLB (@MLB) November 14, 2025
オールMLB セカンドチーム
- 捕手:ウィル・スミス(ドジャース)
- 一塁手:ニック・カーツ(アスレティックスジ)
- 二塁手:ブライス・トゥラング(ブルワーズ)
- 遊撃手:ボー・ビシェット(ブルージェイズ)
- 三塁手:ジュニオール・カミネロ(レイズ)
- 外野手:コディ・ベリンジャー(ヤンキース)
- 外野手:コービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)
- 外野手:ピート・クロウ=アームストロング(カブス)
- 指名打者:カイル・シュワーバー(フィリーズ)
- 先発投手:クリストファー・サンチェス(フィリーズ)
- 先発投手:フレディ・ペラルタ(ブルワーズ)
- 先発投手:ブライアン・ウー(マリナーズ)
- 先発投手:ザック・ウィーラー(フィリーズ)
- 先発投手:ハンター・ブラウン(アストロズ)
- 救援投手:エドウィン・ディアス(メッツス)
- 救援投手:アンドレス・ムニョス(マリナーズ)
Here is the 2025 All-MLB Second Team! 👏 pic.twitter.com/q56ZMRVEna
— MLB (@MLB) November 14, 2025
エドガー・マルティネス賞
大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)
1973年の指名打者制度導入以降、シーズン中に最も活躍した指名打者に贈られる賞として創設され、この賞を5度(1995、1997、1998、2000、2004)にわたって受賞したシアトル・マリナーズのレジェンド、エドガー・マルティネスを称えて2004年に現在の名称となった。
大谷はこれで5年連続でエドガー・マルティネス賞受賞となり、マルティネス(5度)、デビッド・オルティーズ(8度受賞)に並んで史上3人目の5度以上の同賞受賞者になった。
Shohei Ohtani has won the Edgar Martinez Outstanding Designated Hitter Award for the FIFTH straight season! Pic.twitter.com/qSSrFAwmph
— MLB (@MLB) November 14, 2025
カムバック・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー
2005年に創設されたこの賞は、毎年シーズン中にフィールドで復活を果たした選手を各リーグから1名ずつ表彰するものである。30名の候補者リスト(MLB各チームごとに1名)の中から『MLB.com』の30チームの各担当記者が投票で受賞者を選出した。
アメリカンリーグ カムバック・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー
ジェイソン・デグロム(テキサス・レンジャーズ)
デグロムは2023年6月、尺側側副靭帯断裂の治療のためトミー・ジョン手術を受け、2024年9月にマウンドへ戻るまで一年以上にわたって戦列を離脱した。そして迎えた2025年、何事もなかったかのような復活劇を見せた。12勝8敗、防御率2.97、WHIP0.92を記録した。WHIPは規定投球回数に達した投手の中でタリク・スクーバル(タイガース)に次ぐ数字を残した。デグロムはキャリア5度目のオールスター選出を果たし、サイ・ヤング賞の投票でも8位に入った。
We got VINTAGE Jacob deGrom in 2025.
— MLB (@MLB) November 14, 2025
He’s your AL Comeback Player of the Year! Pic.twitter.com/LjyL7wMEii
ナショナルリーグ カムバック・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー
ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)
アクーニャは2024年に左膝の前十字靭帯を完全断裂したが、復帰後即座に自身が今もメジャー屈指のスラッガーであることを証明してみせた。復帰戦のほぼ1年ぶりのメジャーでの打席でその初球を捉えると467フィートのホームランを放ってみせたのだった。結局、アクーニャは今季95試合で打率.290、出塁率.417、長打率.518、21本塁打を記録し、キャリア4度目のオールスターゲーム先発出場を果たした。今季400打席以上立った215人の選手の中で、アクーニャのOPS.935を上回ったのはわずか5人だけだった。
Ronald Acuña Jr. Returned in a big way in 2025.
— MLB (@MLB) November 14, 2025
He’s your NL Comeback Player of the Year! Pic.twitter.com/5NPFuuflKR
リリーバー・オブ・ザ・イヤー
年間最優秀救援投手賞は2005年から『デリバリー・マン・オブ・ザ・イヤー』として両リーグを通じて1名の救援投手に贈られていた。2014年から現在の名称に変更となり、各リーグ1名ずつの表彰となった。
マリアノ・リベラ賞(アメリカンリーグ)
アロルディス・チャップマン(ボストン・レッドソックス)
37歳のチャップマンは今季レッドソックスに移籍すると、32セーブをあげ、61.1イニングを投げて防御率1.17、WHIP0.70を記録し、規定投球回数に達したリリーフ投手の中ではトップの成績を残した。また被打率.132もMLBトップの数字で2ヶ月以上にわたり打者50人を連続で打ち取るなど、完璧なストッパーぶりを披露した。チャップマンの同賞受賞は2019年のヤンキース時代に次ぐ2度目となった。
Aroldis Chapman wins his 2nd career Mariano Rivera AL Reliever of the Year Award! Pic.twitter.com/plqYbrMZnE
— MLB (@MLB) November 14, 2025
トレバー・ホフマン賞(ナショナルリーグ)
エドウィン・ディアス(ニューヨーク・メッツ)
ディアスは66.1イニングを投げて奪三振98個、奪三振率は13.3と変わらず実力を発揮し、時規定投球回数に達したナ・リーグの救援投手の中ではトップの防御率1.63をマークした。ディアスの同賞受賞はマリナーズ時代(2018年)、メッツ時代(2022年)に続いて今回が3度目。2014年に現在の形となってから同賞を3度受賞したのはディアスとジョシュ・ヘイダー(アストロズ)の2人だけとなっている。
Edwin Díaz is the Trevor Hoffman NL Reliever of the Year for the 2nd time in his career! 🎺 pic.twitter.com/aCFLwgkQGi
— MLB (@MLB) November 14, 2025
エグゼクティブ・オブ・ザ・イヤー
マット・アーノルド(ミルウォーキー・ブルワーズ)
『エグゼクティブ・オブ・ザ・イヤー』MLBは2018年シーズン終了後に創設された。受賞者はポストシーズンのスタート前、全30球団のエグゼクティブによる投票で決定される。
2025年は、3年連続の地区優勝、今季のMLB最高勝率を記録したミルウォーキー・ブルワーズのマット・アーノルドGMが2018年の創設以来と初となる2年連続の受賞となった。
For the second straight year, @Brewers GM Matt Arnold wins the MLB Executive of the Year Award presented by @SageUSAmerica! Pic.twitter.com/BqNeNi5M17
— MLB (@MLB) November 14, 2025
✍️この記事はいかがでしたか? 読後のご意見・ご感想をぜひお聞かせください
MLB関連記事
- 「デトロイトが大好きだ」トレードの噂が絶えないタイガースのタリク・スクーバルがチームへの思いを語る
- 「目標は勝つこと、ピッツバーグで勝つことだ」パイレーツのポール・スキーンズがヤンキースへのトレードの噂に口を開く
大谷翔平とアーロン・ジャッジが2025シーズンのMVP(最優秀選手賞)を受賞 大谷は史上2人目の4度目 - 2025年シーズンのMLBアワード受賞者は?|新人賞、監督賞、サイ・ヤング賞、MVP各賞の受賞者・ファイナリスト一覧
- カイル・タッカーからピート・アロンソまで今オフのMLB有力フリーエージェント27選手をピックアップ
- ブルージェイズのボー・ビシェットを筆頭に今永昇太ら13人の選手がクオリファイング・オファーの提示を受ける
- 【随時更新】MLB選手会発表のFA選手移籍先一覧

